なぜカード会社はリボ払いを勧めるのか
リボ払いの手数料率は実質年率15%前後で、カード会社にとって最も収益性の高い商品のひとつです。一括払いのユーザーからカード会社が得られる収入は加盟店手数料のみですが、リボ払いに切り替えてもらえば毎月手数料収入が発生します。だからこそ、電話・メール・ポイント還元キャンペーンまで使って勧誘するのです。
勧誘自体は違法ではありませんが、「定額で安心」「今ならポイントプレゼント」というメリットの裏に、年率15%の手数料負担があることは電話口では強調されません。
切り替えたらいくら損する?具体的な試算
例として、30万円のショッピング残高を「月1万円のリボ払い(実質年率15%)」に切り替えた場合を試算します。
| 支払方法 | 支払期間 | 手数料総額 | 総支払額 |
|---|---|---|---|
| 一括払い | 1ヶ月 | 0円 | 300,000円 |
| リボ払い(月3万円) | 約11ヶ月 | 約20,000円 | 約320,000円 |
| リボ払い(月1万円) | 約44ヶ月 | 約83,000円 | 約383,000円 |
| リボ払い(月5千円)※ | 約7年以上 | 約20万円超 | 約50万円超 |
月々の支払額を小さくするほど、手数料は雪だるま式に増えます。「月5,000円で安心」は、支払総額で見ると数十万円の追加負担になり得ます。
断り方の例文: きっぱり派とやんわり派
勧誘電話は、曖昧な返事をすると「ご検討いただけるということで、改めてご連絡します」と再勧誘につながります。以下の例文のように、明確に断るのがお互いにとって最短です。
- きっぱり派: 「リボ払いは利用しない方針なので、結構です。今後この件のご案内は不要です」
- やんわり派: 「手数料のかかる支払方法は使わないと決めているので、申し訳ないですが遠慮します」
- 再勧誘を止めたい場合: 「この電話番号への営業のご連絡自体を停止してください。登録をお願いします」
「はい」と言ってしまいがちな危険トーク
勧誘トークには、よく設計された「YESを引き出す流れ」があります。特に注意したいのは次のパターンです。
- 「お支払いが楽になるプランのご案内です」→「楽になる」は月額の話で、総額は増える
- 「今ならポイント5,000円分プレゼントです」→ 手数料8万円とポイント5,000円分の交換は割に合わない
- 「いつでも解除できますので」→ 解除しても切替済み残高の手数料はかかり続ける設定が多い
- 「ご登録だけでもいかがですか」→ 「登録だけ」のつもりが自動リボ設定になっているケースがある
電話口で内容を完全に理解できないまま「はい」と言わないでください。「Webで確認してから自分で手続きします」と言えば、その場で決める必要は一切ありません。
営業電話自体を止める方法
リボ勧誘を含む営業電話は、カード会社に「営業目的の電話の停止」を依頼すれば止められます。勧誘電話の最中に伝えるか、カスタマーサポートに電話して「営業・案内の電話を停止してほしい」と伝えてください。多くの会社では専用の登録があり、以降の電話営業リストから除外されます。
なお、営業電話を断っても、カードの利用・更新・審査には一切影響しません。安心して断ってください。
この記事に関するよくある質問
Q. リボ払いの勧誘を断ると、カードの更新や審査に影響しますか?
A. 影響しません。営業の勧誘への応否は与信判断とは無関係です。「断ったら不利になるかも」という心配は不要です。
Q. 気づいたら自動リボ(リボ専用設定)になっていました。解除できますか?
A. 会員サイトまたは電話で解除できます。ただし、解除時点までにリボ扱いになった利用分の残高には手数料がかかり続けるため、可能であれば残高を一括返済(繰上返済)することで手数料を最小化できます。
Q. リボ払いが必ず損というわけではないのですか?
A. 手数料(実質年率15%前後)を上回る価値がある状況——例えば一時的な資金繰りでどうしても支払いを分散したい場合——では合理的な選択になり得ます。問題は「仕組みを理解しないまま」切り替えることです。手数料総額を必ず確認してから判断してください。