用件別 対処法ガイド
カード会社・信販会社からの電話は用件によって「正しい対応」が異なります。用件を選んでください。
督促・支払案内の電話への対処法
支払期日に引き落としができなかった場合、カード会社・信販会社は登録の電話番号に案内の電話をかけてきます。最初の電話は「督促」というより「お支払いのご案内」という丁寧なトーンであることがほとんどです。怖いものではありませんが、放置だけは絶対に避けるべき電話です。
必ず出るか、出られなかった場合は当日中〜翌営業日までに折り返してください。電話に出て支払予定を伝えるだけで、その後の督促は一旦止まります。逆に無視を続けると督促は段階的に強くなります。
放置した場合:①遅延損害金(年14.6%〜20%程度)が日割りで加算 → ②カード利用停止 → ③自宅へ督促状・催告書が届く → ④滞納61日以上で信用情報機関に「異動」情報が登録(いわゆるブラックリスト、約5年間残る) → ⑤強制解約・残額一括請求 → ⑥法的手続き(支払督促・訴訟)、最終的には給与・口座の差押えに至る可能性があります。
支払える場合
電話またはWebで支払方法を確認し、コンビニ払い・振込・再引き落としのいずれかで速やかに支払います。支払後は行き違いを防ぐため、入金した旨を伝えると確実です。
今すぐ払えない場合
「払えないから電話に出ない」が最悪の選択です。カード会社は支払意思のある人には柔軟で、支払日の調整や分割・リボ変更の相談に応じることが多いです。電話で「いつなら払えるか」を具体的に伝えてください。約束した日に必ず支払うことが重要です。
どうしても支払いの目処が立たない場合
複数社からの借入がある、収入が途絶えたなどの場合は、一人で抱え込まず公的機関に相談してください。日本クレジットカウンセリング協会(無料)、法テラス、自治体の生活相談窓口が利用できます。安易に「債務整理広告」の業者に飛びつく前に、まず公的窓口へ。
身に覚えがない請求の場合
家族カードの利用、年会費、サブスクの自動更新が原因のことも多いです。折り返して利用明細の内容を確認してください。それでも心当たりがなければ不正利用の可能性があるため、カードの利用停止と調査を依頼します。
古い借金の督促の場合(注意)
5年以上放置していた借金について突然電話が来た場合、消滅時効を援用できる可能性があります。ただし電話口で「払います」と言ったり少額でも支払うと時効が更新(リセット)されるため、安易に支払いを約束せず、まず法テラスや司法書士・弁護士に相談してください。
トーク台本 — そのまま使える会話例
「お世話になっております。◯◯(氏名)と申します。お支払いの件でお電話をいただいたようで、折り返しご連絡しました。◯月◯日にお支払いできますが、お手続き方法を教えていただけますか。」
💡 支払える日付を自分から具体的に伝えるのがポイント。日付の約束があれば督促は止まります。
「一括でのお支払いが難しい状況です。分割でのお支払いや、お支払日の変更はご相談できますか。毎月◯円までならお支払いできます。」
💡 「払えません」で終わらせず、払える金額・時期を提示すると交渉がスムーズです。
「請求の内容に心当たりがないため、利用日・利用店舗・金額の明細を確認させていただけますか。家族の利用の可能性もあるので確認します。」
💡 感情的にならず、まず明細の確認を。不正利用なら補償手続きに進めます。
督促を放置するとどうなる? — 進行タイムライン
引き落とし不能の案内電話・SMS・ハガキが届く。この段階のトーンは丁寧で、再引き落とし日やコンビニ払いの案内が中心。遅延損害金が日割りで発生し始める。
今すべきこと: この段階で支払えばダメージはほぼゼロ。すぐに支払うか、電話で支払日を約束する。
カードが利用停止になり、電話の頻度が増える。自宅に督促状が届く。携帯・自宅・勤務先へ連絡が来ることもある(正当な業務の範囲)。
今すべきこと: 支払えない場合でも必ず電話に出て、支払可能日を伝える。分割の相談もこの段階なら通りやすい。
信用情報機関(CIC等)に「異動」が登録され、約5年間、新規カード・ローン・スマホ分割払いの審査に通らなくなる。催告書(最終通告)が届く。
今すべきこと: 一括で払えないなら、日本クレジットカウンセリング協会や法テラスに無料相談を。放置だけは避ける。
期限の利益を喪失し、残額+遅延損害金の一括請求になる。債権が保証会社・債権回収会社(サービサー)に移ることもある。
今すべきこと: この段階でも交渉は可能。弁護士・司法書士による任意整理で分割払いに戻せる場合が多い。
簡易裁判所から「支払督促」や「訴状」が届く。2週間以内に対応しないと判決・仮執行宣言が確定し、給与(手取りの1/4)や銀行口座が差し押さえられる可能性がある。
今すべきこと: 裁判所からの書面は絶対に無視しない。異議申立てをすれば通常訴訟に移行し、分割和解の余地がある。至急、法テラスへ。
督促ミニ辞典
遅延損害金 ちえんそんがいきん
支払いが遅れた日数分だけ加算されるペナルティ。カードのショッピングは年14.6%、キャッシングは年20%が上限の目安。「滞納額 × 年率 ÷ 365日 × 遅延日数」で計算される。
督促状・催告書 とくそくじょう・さいこくしょ
支払いを求める書面。「催告書」はより最終段階に近い通知で、「期限までに支払わなければ法的手続きに移行する」という予告を含むことが多い。
期限の利益喪失 きげんのりえきそうしつ
「分割で支払ってよい」という契約上の権利(期限の利益)を失うこと。滞納が続くと発生し、残額を一括で請求されるようになる。
異動情報(ブラックリスト) いどうじょうほう
61日以上または3ヶ月以上の滞納で信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に登録される事故情報。登録されると約5年間、新規カード作成・ローン契約がほぼ不可能になる。俗に「ブラックリスト入り」と呼ばれる。
強制解約 きょうせいかいやく
滞納を理由にカード会社側から一方的に契約を解除されること。強制解約後も残債の支払義務は残り、一括請求される。
代位弁済 だいいべんさい
保証会社が本人に代わってカード会社に残額を支払うこと。以後の督促は保証会社(または債権回収会社)から行われるようになる。
債権譲渡 さいけんじょうと
カード会社が債権(請求する権利)を債権回収会社(サービサー)に売却・移転すること。「債権譲渡通知書」が届いたら、以後の支払・交渉の相手は回収会社になる。
支払督促 しはらいとくそく
債権者が簡易裁判所を通じて行う法的手続き。裁判所から「支払督促」が届いて2週間以内に異議を出さないと、強制執行(差押え)が可能な状態になる。裁判所からの書面は絶対に放置してはいけない。
消滅時効の援用 しょうめつじこうのえんよう
最終返済から5年(2020年施行の改正民法以降の契約)経過した借金について、「時効なので支払わない」と債権者に通知して支払義務を消滅させる手続き。ただし一部でも支払ったり支払いを約束すると時効がリセットされるため、専門家への相談が必須。
任意整理 にんいせいり
弁護士・司法書士が債権者と交渉し、将来利息のカットや分割回数の変更で返済負担を軽くする債務整理の方法。裁判所を通さないため比較的手軽だが、信用情報には登録される。
詐欺・なりすまし電話の見分け方
- ☐電話口で暗証番号・カード番号全桁・セキュリティコードを聞かれた(本物のカード会社は絶対に聞きません)
- ☐「本日中に払わないと逮捕される」など極端な脅し文句を使われた
- ☐コンビニでギフトカード(Amazonギフト等)を買って支払うよう指示された
- ☐個人の銀行口座への振込を指示された(企業は通常、専用口座・コンビニ払いを案内します)
- ☐SMSに記載されたリンクからログインを求められた(公式アプリ・ブックマークからアクセスするのが安全)
- ☐非通知や+から始まる国際番号からの着信だった
- ☐会社名を名乗らない、または聞き取れないほど早口で名乗った
公的相談先
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